自己中なモンスターファミリー
モンスターファミリーという言葉をご存知でしょうか。少し前に、モンスターペアレントという言葉がメディアでよく取り上げられていたので、この言葉を知らなくともなんとなくの意味は分かるかと思います。介護のモンスターファミリーはどんな家族のことをいうのか、その特徴を紹介していきます。
どのような家族のことを指すのか
実は、モンスターファミリーという言葉には明確な定義はありません。しかし一般的には、自己中心的で非常識、かつ理不尽な要求を事業所に対してするような利用者の家族のことを指します。では、具体的にどのような要求を突きつけてくるのかをみていきましょう。
まず、施設の設備や食事に対して文句をつけてきます。入居する部屋が狭い、日当たりが悪い、部屋を変えろといったものや、自分の親だけ朝食は必ずパンにしろ、などといった特別扱いを求めてきます。通所介護の場合は、送迎時のクレームが多いです。道路事情は毎日変わるので、到着時間に多少のずれが生じるのは仕方のないことです。しかしモンスターファミリーは予定時間ピッタリにこないとクレームを入れてきます。ほんの数分遅れただけでも電話をしてきます。逆に早すぎてもクレームを入れてくるので手に負えません。また、自分の親である利用者がどのような生活を送っているかが気になり、利用者の体調や様子などを頻繁に連絡するように要求したり、利用者本人の状態を無視して過度な介護を要求する家族もいます。結果的に利用者のためになっていないことに気付かず、自分本位で無理な要求を押し付けてくるモンスターファミリーは多いです。
熱心なご家族とは別物
介護に対して熱心なご家族とモンスターファミリーは全く異なるものだと理解しておきましょう。特に今まで自分たちで頑張って介護をしていたけど、様々な事情でやむなく介護施設へ親を預けることになったという人は、やはり入居後の利用者の様子が気になります。そのため熱心に職員に対して質問をしたり、自分にもできることはないだろうかと考えてくれます。そういったご家族は協力的なので、むしろ信頼関係が生まれていい関係を作りやすいでしょう。
しかし、モンスターファミリーは自分の考えが絶対に正しいと決めつけて要求を押し付けてきます。介護職員に対して家族の代わりになることを求めて、細かい部分に口を出してくるのです。また、自分たちはお客様なんだからサービスを要求するのは当たり前だと考えているモンスターファミリーも多いです。そのため、自分の家族だけを特別に考え、何かあった場合にはすべて施設の責任と決めつけてくるのです。