介護現場のクレームと対策

クレームには組織で取り組んでいく

組織としての体制づくりが重要

クレームには個人の対応だけではなく、組織として対策していくことが必要です。クレームに負けない体制づくりをすることで、スタッフはより良い労働環境の中で働いていくことができます。組織としてどのようにクレームに対して取り組んでいけばいいのかをみていきましょう。

組織としての体制づくりが重要

どのように取り組むべきか

一般企業では、クレームは組織の発展に役立つ重要なもの捉えて組織的な体制を整えているところが多いです。しかし介護業界においてはその認識を持って運営しているところがまだまだ少なく、日常的にクレーム対応に追われている事業所も少なくありません。クレームに品質向上のヒントが隠されていることを知っている事業所は、クレーム対応を個人に任せず組織的に取り組んでいます。
では、組織としてのクレーム対応とはどのようなものでしょうか。個人あてにクレームがきたとしても、組織全体の問題と考えて対応していかなければなりません。クレーム内容の真偽の確認も含めて対応していく必要があります。スムーズに対応して今後に活かしていくためには、苦情対策委員会などの設置が有効です。もちろん、ただ設置するだけではなく、きちんと機能していなければなりません。クレームの報告があった場合には、すでに対応済みの案件でも上司は聞き取りを行う必要があります。担当者が対応済みと認識していても、今後2次的なクレームが発生する可能性があるからです。しっかり記録を残し、対策方法も含めてほかの職員に周知していきましょう。

再発防止のために

クレーム対応で目指すべきポイントは、再発防止です。そのための体制づくりとして重要なのは、業務知識やクレーム対応の標準化です。対応者によって返答が違うことがないように、業務の流れや知識について記載されたマニュアルを作成し、職員間で共有します。発生頻度の多いクレームの内容と対応策を記すことで対応に安定感が生まれ、クレームの発生件数自体を減らすことができます。職員間の連携がスムーズであることも重要です。引継ぎの際に同じ報告を何度もすることがないように丁寧に記録をとりましょう。
また、クレーム対応が難航している職員がいた場合に、周りがフォローできるような体制をつくっておく必要があります。1対1では突破口が限られてしまいますので、いつでも複数人で対峙できるようにしておきます。規模の小さいクレームであっても、クレーム内容や対応方法、経緯、結果をまとめたカルテを作成してベータベースとして残しておくことで、クレーム対応マニュアルを作成することができます。そして、クレームの原因や対策をみんなで考えるような会議の場を設けることで、効果的に情報の共有や周知をすることができます。
クレーム対応マニュアル作成の参考になる資料として、以下に国保連合会による苦情に基づく必要なサービス改善点などについて具体的に取りまとめた資料を公開しているページを紹介します。

クレームの対策法を紹介!

クレームの原因や対策について紹介していきます。介護現場はクレームが発生しやすい環境のため、冷静に対処する術を押さえておく必要があります。当サイトに関するお問い合わせはこちらよりお願いいたします。

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